こんにちは、長年便秘で悩まされていた管理栄養士のりピーです。厚生労働省「平成25年国民生活基礎調査」によると、成人の便秘症の有訴者率(自覚症状がある人の割合)は男性4.0%、女性5.9%。便秘症の有病率は、成人の約14%に上る。実に日本人7〜8人に1人の高率です。食生活の欧米化やストレスの増加などが主因といわれています。
便秘は身体にどのような影響を及ぼすのでしょうか?便秘が引き金となって起こる病気や症状についてご紹介します。
40代からの健康法:便秘が原因の病気は?
「便秘は万病のもと」と言われるように、便秘がひどくなると、さまざまな病気や症状を引き起こすことがあります。
例えば、便そのものが障害となって起こる病気に、次のようなものがあります。
腸閉塞(イレウス)
腸閉塞とは、腸が何らかの原因で詰まってしまう状態を言いますが、便秘が悪化すると「糞便性イレウス」になる可能性があります。頻度は少ないものの、場合によっては命にかかわることもあるので注意してください。
痔
無理に排便しようとして、硬い便で肛門を切ってしまうと「切れ痔(裂肛)」に、力んで肛門に負担をかけてしまうと「イボ痔(痔核)」になる可能性があります。
虚血性腸炎
腸壁は非常に薄く、そこをたくさんの血管が走行し栄養しています。便が滞ると腸壁を圧排してしまい、血管の血流障害を起こして「虚血性腸炎」になることがあります。突然激しい腹痛や血便で発症します。
一方で、便秘の裏に深刻な病気(大腸がんなど)が隠れていたというケースもあります。たかが便秘とあなどらず、適切に対処することが大切です。
40代からの健康法:便秘が原因の症状
お腹の張り(腹部膨満感)や腹痛だけではない意外な症状も、じつは便秘が原因となっている場合があります。
大腸に便が長時間残っていると便の腐敗が進み、有害物質を発生します。この有害物質が血流にのって全身にいきわたり、その有害物質を排出しようとすることで、次のような症状があらわれてきます。
体臭・口臭
女性なら特に気になるニオイのトラブル。血液中の有害物質が、皮膚または呼気により排出されると体臭や口臭となります。
肌荒れ・吹きでもの
便秘になるとさまざまなお肌の不調があらわれます。
肥満・むくみ
肝臓で栄養素の代謝・吸収をする際に使用されるエネルギーが、血液中の有害物質を取り除くことに浪費されてしまうため、身体の基礎代謝を低下させます。
免疫力低下
腸の働きのひとつに、腸管免疫と言う体外から細菌やウイルスを侵入させないようにする仕組みがあります。しかし、悪玉菌が増加し腸内環境が悪化すると、この腸管免疫が機能しなくなるため免疫力が低下し、感染症にかかり易くなってしまいます。
40代からの健康法:食生活の見直し
食事は3食しっかり摂る
口にしたものが便になるので、食事の内容も重要ですが、まずはしっかり食べる事が大事、便そのものができません。また食事すること自体が大腸のぜんどう運動を促します。
朝食は抜かないで何か食べる工夫を
これまでの習慣で朝食を抜いていた方は、まずは朝食を摂ってみましょう。面倒なら、ヨーグルトジュースや野菜ジュース、ビスケットなどでもOK。手間のかかる食事はもちろんよいのですが、習慣とするために簡単に実行できる方法で取り入れてみましょう。
野菜や雑穀などの食物繊維を摂る
食物繊維を十分に摂取できれば、便秘解消の大きな助けになります。大きく分けると非水溶性(不溶性)食物繊維と水溶性食物繊維があり、7:3の割合が理想的と言われています。
食物繊維には不溶性と水溶性の2種類があります。不溶性は主にサツマイモなどの穀類やゴボウ等に多く含まれています。不溶性食物繊維は腸内のお掃除屋さんです。消化管内の水分も含んで容積を大きくし、排便を促します。水溶性食物繊維は便を軟らかくするほかに様々な効果があります。そして水溶性食物繊維は意識して摂らないと不足してしまいがちなのです。
水分を1日1.5~2L飲む
便のほとんどは水分です。水分を多く含まない硬い便は便秘を起こしやすいので水分不足にならないようしっかり摂りましょう。特にダイエットしている方は、食事に含まれる水分量を補うくらい多く飲むのがおすすめ。日中500mlペットボトル2本を目標に飲み、帰宅したらもう1本飲むようにしましょう。
まとめ:便秘解消は体の中から健康に
便秘がなくなり、からだのなかから健康になれば、肌の状態もよくなりますし、お腹の違和感もすっきりします。
食物繊維、腸内環境を改善する発酵食品、そして何よりもバランスのとれた栄養素などふだんの食事の内容を見直していくと体の中から健康になります。きっとうれしい発見ができるにちがいありません。偏った食事、無理なダイエットは便秘の大敵。目の前の小さなことが、実は便秘改善への近道でもあるのです。もし、あなたの毎日に何かが足りないのなら、少しずつ、少しずつできることから変えてみてください。
ここまで読んでいただいてありがとうござました。
実は、雑穀の食物繊維と発酵食が一度に摂れる成分が入ったのが十穀米甘酒です。
よかったら詳しく書いているのでクリックして読んでくださると嬉しいです。
↓ ↓ ↓